レビーソんちの日記

レビーソの日記ですな。ブログ。

やっとタイヤ交換

〜第一章・始動〜


 その日、テレビの天気予報で
今期一番の寒気が流れ込むとの予報が流れた。
30日から正月にかけて、日本海側を中心に大雪になるというのだ。


「──こりゃあ、まずいな・・・」
そう言うと、おもむろに立ち上がり
作業用のパーカーに袖を通した。
いよいよ、タイヤ交換に向かうときが来たのだ。



 通常、この地域の人間は
11月の終わりから12月の頭にタイヤ交換を終わらせる。
何時、雪が降ってもいいように、あらかじめ交換しておくのである。
 だが、レビーソは知っていた。
そんな“早くから”雪は積もらない、と。
万が一積もったとしても、自分で交換するのだから、すぐに対処すればよい。
雪が降りだして慌てふためくのは、自分で交換すらしないくせに、
作業を先延ばしにしている愚か者共だけだ。




〜第二章・作業の果てに〜


 身体が、重い。
重力が何倍にもなったかのような疲労感が全身を襲う。
 タイヤ交換の作業自体は、どうということはない。
問題は、タイヤの出し入れである。
少々高い位置に保管されているため、それを下ろさねばならない。
しかも、狭いために1本ずつ運び出す必要がある。
交換し終えたタイヤを保管するのも入れると計8回。
「ちょっと保管場所考えねーとナ・・・・」
毎年の決まり文句である。



 交換を終えた愛車を前に、レビーソは一息ついた。
「しばらく大人しく走らねーと・・」
スタッドレスタイヤは、その特性上、積雪、凍結路以外ではめっぽう弱い。
しかも比較対象がRE-01Rとなればなおさらだ。
これが足回りに何も手を加えられていないノーマル車なら何も問題はない。
ただ、強化された足回りを持つチューニングカーとなれば話は別だ。
ごく、マージンを保った運転を要求される。
「ストリートラジアル最強クラスのタイヤの後じゃぁな・・・・」
これから、冬の間は充電期間に入るのである。



 憎らしくも思える北陸の冬の空を見上げ、
レビーソはタバコをもみ消しその場を去った。